皆さん、こんにちは young_viviです
今回はパンフォーカスで撮影するためのテクニックや知識を紹介したいと思います

パンフォーカスってなに?

パンフォーカスとは簡単に言うと写真全体にピントが合っている状態だよ
パンフォーカスとは
「パンフォーカス」
皆さんもこの言葉を耳にしたことがあると思います
パンフォーカスとは写真全体にピントが合っている状態です
一眼レフと言えばボケ感を楽しむのが醍醐味なのですが、記念撮影や風景写真など全体にピントが合っていないといけない場合があります
記念撮影で最前列の子だけピントが合っていて、2列目の子からボケていたら記念撮影としては話になりません。
ではどのように撮影したら全体にピントが合うのか
方法はいくつかありますが、考え方は1つです
それは過焦点距離にピントを合わせることです

パンフォーカスとはピントが全体に合っていることなのは分かりました
過焦点距離…とはなんでしょうか。焦点距離とはべつのものでしょうか
F値を大きくしたらいいわけではないのですか?
広角レンズ使えばぼけにくいと聞きましたが関係ないのですか?

落ち着いて下さい!
1つずつ理解していきましょう
過焦点距離とは
まず、手前の物体にピントを合わせると物体より後ろがボケると思います
これは焦点距離や、F値によっても多少異なりますが、間違いなく周りはボケます
次にピントを徐々に後ろの物体に合わせていくと、ある一定の距離から物体の後ろのピントが合っている状態になります
これが、無限遠にピントが合っている状態です
この状態の最短距離が過焦点距離になります
要はカメラの位置から〇〇メートル離れた物体にピントを合わせると、物体以降にもピントが合っている状態になるということです
正確にはピントが合っているわけではないのですが、ピントが合っている状態に限りなく近いということです

無限遠に被写体を置くことで、ピントを合わせたときに全体にピントが合っている状態になるということですね

その通りです
過焦点距離を理解し、無限遠に被写体を配置することで、1列目だけでなく2列目の子も限りなくピントが合っている状態、すなわちパンフォーカスで撮影できるということです
過焦点距離の求め方
では具体的に過焦点距離は何メートルなの?
という話になりますが、過焦点距離の求め方は簡単です
以下の式で求めることができます
過焦点距離(mm) = 焦点距離(mm) × 焦点距離(mm) ÷ F値 ÷ 許容錯乱円(mm)
暗算で計算をしなさいと言われると自信がありませんが、電卓を使えば秒で計算できます
焦点距離やF値は自分で決めるのですぐにわかると思います
そうなると問題は許容錯乱円です
許容錯乱円とは
許容錯乱円とは簡単に言うと、「どこまでのボケをボケとするか」だと私は理解しています
例えば大きなボケは誰が見てもボケとわかると思います
しかし、ボケを限りなく小さくしていくと、本当はボケていても、ボケと認識できなくなります
すなわち許容錯乱円はボケをどの程度まで許容しますか?という係数になります
もちろん写真のサイズや視力、写真までの距離なども影響します
そのため、正確な許容錯乱円を求めることはできず、一般的にはフルサイズは0.03 mm、APS-Cは 0.02 mm、マイクロフォーサーズは0.015 mmと言われています
実践編
では先ほど紹介した過焦点距離を求める式で考えてみましょう
フルサイズカメラを使用し焦点距離 24mm、F値 4で撮影したとします
この場合計算式に当てはめると
24×24÷ 4÷ 0.03=4800=過焦点距離(mm)
すなわち4.8m離れた物体にピントを合わせるとパンフォーカスになるということです
次にフルサイズカメラを使用し焦点距離 180mm、F値 4で撮影した場合を考えてみましょう
先ほどと同じように考えると
180×180÷ 4÷ 0.03=270000=過焦点距離(mm)
すなわち270m離れないとパンフォーカスにはならないということになります
以上のことからパンフォーカスで撮影するには広角レンズの方が適しているということがわかります
さすがに記念撮影で270m離れて撮影するわけには…いけませんよね
まとめ
全体にピントが合っている状態をパンフォーカスといいます
パンフォーカスで撮影するためには過焦点距離にピントを合わせることが重要です
過焦点距離は
過焦点距離(mm) = 焦点距離(mm) × 焦点距離(mm) ÷ F値 ÷ 許容錯乱円(mm)
で求めることができます
過焦点距離を小さくするには広角であること、F値が大きいことが条件になります
ただし、過剰に過焦点距離を小さくすることお勧めしません
構図、明るさ、ケラレ、ゆがみなど弊害がない範囲での設定が必要です
そのため、撮影前に計算しておき、過焦点距離を把握しておくことをお勧めします
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